ようこそ、冒険者よ。自由を求め、日々鍛錬を積む者と見えるな。
私はこの酒場の主、名を魚群と申す。
多分、このページに辿り着いたのは、日々の暮らしや仕事に悩む者たちであろう。お主もその一人であろう。
言葉にならぬ不安に襲われ、平穏な日々が訪れない。お主の不安は私もよく理解している。
このような悩みは、周囲の人々になかなか相談することはできまい。だが心配することはない。
私もかつて同じような日々を抜け出すために、自ら学び、さまざまなことを試みながら、ひとつだけ理解したことがある。
それは、会社に縛られて生きることが、非常に窮屈だったということだ。
私は5年ほど前、名の知れた大企業を退職した。
同僚たちは驚きの表情で、「無謀だな」と言っていた。
確かに、私には特別な能力もなく、妻と子供二人を抱える40代の男が、何のつてもなく大企業を辞めるのだから、驚きもするだろう。
正直言って、退職するときは無謀な気がした。しかし、私はもはやその会社には居られなかった。
仕事に追われ、会社の雰囲気も険悪で、数字に追い立てられる日々。
具体的な事情は伝えられないが、会社のルールは非常識を極めていた。
上司も同僚も後輩も、足を引っ張り合い、疑心暗鬼の状態。
誰かに相談するなど不可能な状況だった。
私はまさに「サザエさん症候群」に陥った。
日曜日の夕方6時半になると、あの音楽がテレビから聞こえてくる。
「お魚くわえたドラ猫~」という歌詞が耳に入る頃には、頭が締め付けられ、視界が狭まり、吐き気
を催すほどだった…。
それだけ、会社に行くことが嫌になっていた。
毎日、会社を辞めることを考えていた。
そのため夜は眠れず、朝は起きられず、頭はストレスでパンク寸前で、疲れが蓄積していく感じがした。
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会社を辞めることを考えると、「今の給料を捨てるのか?妻と子供はどうなる?両親に何と言う?」「生計はどう立てるのか?明日からの仕事はどうなるのか?」と、さまざまなことを考えてしまい、考えること自体が疲れとストレスの悪循環だった。
「会社が潰れてくれればいいのに!」、「会社が消えてくれればいいのに!」と本気で祈る日々だったが、そんな呪文はなかった。
しかし、最後に私の背中を押したのは、まさに中二病的な思いだった。
「会社に行きたくない!」という、その中二病的な考えが私に行動を起こさせた。
現在、私は崩壊寸前の小さな会社で、まるで芸能記者のようなことをしている。
大企業で受けていたプレッシャーは消え去り、完全にテレワークで、毎日様々な場所で仕事をこなしている。
給料はかなり減ったが、時間と心の余裕ができたおかげで副業もでき、むしろ副収入も増えている。
今では、あの時会社を辞めて正解だったと心から思っている。
そして、会社を辞めて改めて気づいたのは、私が苦しんでいたのは仕事そのものではなく、あの会社に対してだったということだ。
会社が変わり、私が求めていた「仕事」と出会い、初めて「ただ単にあの会社との相性が悪かった」と気づいたのだ。
そして、私が求めていた「自由」とは、「毎日遊んで暮らすこと」ではなく、「会社に縛られず、自分の好きな仕事をすること」だと気づいたのだ。
もし今、会社が嫌でたまらない人がいるなら、それはお主の本当の気持ちかもしれない。
会社は潰れてくれんし、明日なくなることもない。そして会社を潰す呪文もない。
だから、早めに決断しなければならない。
私は心の底からお主を応援しておる。
なぜなら、同じ悩みを抱えた者だから。
人生を変えられるのは、お主自身の行動だけなのだ。
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